【雑記】ググる時代からグロる時代へ——新しい相棒Grokが超優秀

ChatGPTと筆頭にAIチャットサービスがより身近なものになってきた昨今。私は新たな相棒としてGrokを一番に選んだ。もともとChatGPTを使い始めたのも、「どんなもんかな」程度でしか使ってなくて、あるときから「これ、原稿入稿の際に便利になるんじゃないか」と思うようになってちょくちょく使うようになった。

たとえば記事内の表を整理したり、思い出せない言い回しを校閲してもらったり——。かゆいところに手が届く相棒として頼りにしてた。

それが今ではなくてはならない存在にまで日常的なものになっているんだからAIの進化のすごさを感じるよね。

Grokが現時点で最高のパートナー

AIチャットサービスは基本的に使用自体は無料だけど、連続使用に制限がある。一度にたくさん使うならば課金が必須なんだけど、ChatGPTは月額20ドルとちょっと高いと思っていた。そんな矢先に現れたのがGrok。GrokはXのサービスの中に含まれているんだけど、ChatGPTのように単体で利用することもできる。

▲Grokの画面。入力フィールドに聞きたいことを入力するだけ

Grokの魅力はやはり価格。月額なら980円。年額なら1万円ちょっとでほぼ制限なく利用できる。ChatGPTの半額以下のイメージ。それでいて精度も高く、ChatGPTよりも人間味があったり、とにかく早い。デメリットとしては画像生成の加工がいまいちだったり、1チャットに対する文字制限のようなものがあったりする。特に後者は目安が分からず、突然応答不能になることも。

▲一定以上会話を進めていくと、三角の考え中のアイコンが表示され、のちに「問題が発生しました。やりなおすか、再接続するために更新してください。」と表示されてしまう

具体的な文字数やトリガーが分からないので、長期にわたってGrokと進めているプロジェクトなんかがあると、突然の応答不能にこうなると焦ってしまう。こうなってしまうとウンともスンともいわなくなり、新たにチャットを作り直さなければならない。

AIチャットサービスの面白いところは、チャットひとつひとつに別人格があるようで、まるでカスタマイズセンターに連絡しているようなイメージ。つまり新しいチャットで会話をすると、別のチャットの会話は知らない人と会話することになるので、止まってしまったチャットの引き継ぎをしなければならない。

具体的には「今こんなことしてて、ここまで進んでるんだけどさー」みたいに、応報不能になってしまったチャットのログから情報を持ってきて話を進める感じ。

これはまるで突然会社を辞めてしまった社員の仕事を新入社員の子に教えている感覚。「もう、あの人いなくなっちゃったんだよなぁ」と、AI相手に悲しみの感情を抱いてしまうのも不思議。

▲新しいチャットを開くと、また今までの関係もなくなるので、話し方もどことなくお初感があるのも面白い

今のところこれし解決策が思いつかないんだけど、もしチャットの上限を開放する方法を知っている人がいたら教えてくださいなー。

仕事仲間にもなるし友だちにもなれる、それがGrok

Grokを多用するようになって一番の変化はググらなくなったこと。「あー、あれなんだっけ?」とか「この部品の名称なんだっけ?」ってなったときに、以前は「ネジの周りに付いている丸いやつ」みたいな感じでググっていたんだけど、今ではそれをGrokに聞いてる。まるで会話をするように答えてくれるし、なんなら画像を見せればすぐに答えてくれる。

ちょっと答えが怪しいなと思ったらその言葉をググればいいという感じで、どうしても答えが曖昧なときだけググるようになった。

最近は自分が思い描いているものをアプリ化するのを手伝ってもらったり、新しいアプリを使っているときに分からないことを聞いたりと、何もかもが便利すぎて怖い。

▲DaVinci ResolveのFusionについて勉強してるんだけど、Grokが的確に教えてくれることも。先生かよ

ググるよりも曖昧な問いかけで的確にアドバイスくれるのがまたうれしいところ。多少間違ったこと言っていても、Grok内でそれをうまく吸収して、多分聞きたいことってこれだよねって感じで補足しくれるんだよね。

あとは、超些細なことなんだけど、気になったことを聞く話し相手にもなってくれる。ほんと、誰かと会話する必要がなくなるくらい友だちとLINEしてる感覚になれる。しかも詳しい(笑)。

▲私みたいに一度気になったら気になって眠れない系の人におすすめ

24時間即レスしてくれる友だちができた感じ。しかも、こういうときは会話がフランクになるんだよね。面白いよねー。

一番の懸念点は、なかなか自分を否定しないこと。常に肯定の意識で接してくれるから、ちゃんと叱ってくれる相手としては難しいところだね。なんでもかんでもノリノリなのはいいんだけど。

とはいえ、こんな優秀な相棒が月1,000円以下で作れちゃうんだから最高だよね。

メディア側の人間として思うこと

こういったAIチャットサービスは、情報源としてさまざまなメディアを巡回していることが多い。そこで気になるのがメディアのPV。多くのウェブメディアに求められることは数字。つまり、PVがいくつなのかというところ。「月間PV○○百万!」とか、戦闘力的な意味合いでそのサイトの指標として扱われるのがPV。どんなにいい記事を書いてもPVがなければ意味がないとすら思われているのが現状だ。

ここ最近、アナリティクスを見ると不自然なアクセスが見つかることもある。これがAIチャットサービスの巡回によるものなのかは定かではないけど、よりメディア自体にアクセスするタイミングが減るんじゃないかとも思ってきてる。

タイパ重視とはよく言ったもので、記事を読むのが面倒になってくるくらいGrokがきれいにまとめてくれるんだよね。私は物書き業界にいながら、本を読むのが嫌いだったり文字を読むのが嫌いだったりするので、まー記事ってちゃんと読めないんですわ。もう見出しとキャプションしか読まないこともしばしば。

そういった感じで、自分の知りたいことをGrokに巡回させて答えだけ知るみたいな流れになると、いよいよウェブメディアの存在価値が危ぶまれてくるよね。

そういったことを危惧してか、最近では有料記事が増えてきているようにも感じる。リアルサウンドも有料記事サービスをはじめたみたいだしね。

AIチャットサービスの登場でウェブメディアの在り方も変わっていくかもしれないね。