先日、配信機器ブランドのElgatoと、モジュール型デスクシステムを展開するPREDUCTSが共同開催した「自由を配置する道具展 WORK FLOW」にお招きいただき、世田谷区にある「PREDUCTS FACTORY」を訪れた。
ここ最近、リモートワークが一般化したことで、フリーランス以外の人も自宅に仕事部屋を持つ人が増えてきた。そんなデスクワーク環境にこだわる人も増えている。作業効率を上げ、ワンランク上のWeb会議や、ゲーム配信などが可能になるElgatoのデバイスたち。デスク脇にちょこんと配置するだけでなく、より効率的に、よりスマートに配置できるようにしたのが、PREDUCTSの「DESK MODULAR SYSTEM」だ。
簡単に言うと、デスクやデスクシェルフ(デスク上の棚)の裏側にレールを使って、さまざまなガジェットを固定したり、引き出しを追加したりできるシステムのこと。既存のレイアウトにとらわれず、自分に合った環境を簡単に構築できるのがポイントだ。


デスクまわりの環境が充実してくると、さまざまなデバイスでデスクの上が煩雑になってしまいがち。そういったデスク上のノイズをきれいに整えてくれる。
ただ、「どうやれば効率的なレイアウトにできるのかアイデアが浮かばない……」という人も多いはず。今回の「WORK FLOW」では、そんな悩みに対するさまざまな答えが展示されていた。
GAMING/STREAMING

ゲームを楽しんだり、配信を楽しんだりすることにフォーカスしたデスクレイアウト例。OBSを制御する「Stream Deck+」をデスクシェルフに固定しつつ、背面からダイナミックボーカルマイク「Wave DX」がアームで口元にセッティング。デュアルモニター環境で、配信画面を確認しながらゲームに没頭できる環境になっている。


VTUBING

VTuber向けのセットアップ。正面のカメラを通じてモーションキャプチャーされるため、デスクに着席すれば画面内のキャラクターが自分の動きに合わせて動き出す環境が構築されていた。

DESIGN

ペンタブレットを配置したデザイナー向けのセットアップ例。会議用にマイクやカメラも設置してあるが、決して作業の邪魔にならない感じでデスクまわりがスッキリしているのが特徴だ。メモやペンなどアナログな小物が収納できる引き出しなんかは、使い勝手がよさそう。

CONTENTS CREATION

よりガチめなゲーム配信者向けのセットアップ。汎用性の高いタッチスクリーン対応超横長の「XENEON EDGE」がデスクシェルフに固定されているのがポイント。便利だけど置き場所に困るといったデバイスをスマートに配置する方法が参考になる。


PREDUCTS CEO 安藤剛氏インタビュー
最後に、開場にてPREDUCTSのCEOの安藤剛さんにお話をうかがうことができたので、その内容をお届けしよう。なぜ、Elgatoとタッグを組んだのか、今後の展望などをおうかがいした。
——Elgatoさんとタッグを組むに至った経緯をお聞かせください。
安藤:弊社はPREDUCTSという、モジュールを追加しながら拡張できる、カスタマイズ性の高いデスクシステムを開発しています。
もともと私自身もElgato製品のユーザーだったこともあり、「Stream Deck」がより使いやすくなるような「ガジェットマウント」というモジュールを開発しました。その配置例を商品ページなどで紹介していたのですが、その時点ではElgatoさんと直接的な交流はありませんでした。
その後、Elgatoさんから声を掛けていただき、このオフィスにも遊びに来ていただきました。ちょうどそのタイミングで新しいモジュールを開発していたのですが、それが新しく発売された「Stream Deck XL」にピッタリ合ったんです。
お互いに「これは面白い」と盛り上がり、「一度一緒にイベントをやりましょう」という話になったことが、今回の「WORK FLOW」開催のきっかけです。
——PREDUCTSさんのプロダクトで特徴的なのは、やはり天板裏にあるレール構造だと思います。私自身、「FlexiSpot」シリーズに天板を取り付けてデスクを組んだ経験があるのですが、鬼目ナットの位置合わせなど、後から何かを取り付けるのは想像以上に大変でした。このレール構造は、どのような発想から生まれたのでしょうか。
安藤:私自身、20年ほど前から趣味として自分のデスクをいじってきました。今でこそ「デスクテリア」という言葉が生まれるほど、デスク環境にこだわる方は増えていますが、そうした文化が広まる前から、配線を天板の裏にまとめたり、電源タップを固定するためにフックを取り付けたり、DIYで環境を整えていました。
もちろん手間のかかる作業ではあるのですが、そうして綺麗に整ったデスクを見るとすごく悦に浸れるんです。誰かに見せるわけでもないけれど、自己満足に浸れる体験をDIYができない方にも提供できないかと思ったことが、PREDUCTSの原点でした。
そこで、穴を開けずに自由な位置にアクセサリーを取り付けられる仕組みとして、レール構造を考えました。最初は天板の表面にレールを取り付けることも考えたのですが、出っ張りがあると美しくないと感じたため、天板に埋め込んでフラットにする現在の形にたどり着きました。
構造のアイデアが先にあり、そこから製造段階で一般家庭でも安心して使える耐荷重を検証しながら、安全性を確保していきました。

——今回は「Stream Deck+」や「XENEON EDGE」といったデバイスを固定するモジュールが展示されていました。今後、何か別のElgato製品とコラボしたいアイデアはございますか?
安藤:これから発売される「Wave XLR Pro」は、非常に利便性の高い製品になると思っています。そのため、デスク天板やデスクシェルフに固定できるようなモジュールがあったら面白いのではないかと考えています。
例えば、オーディオインターフェイスをデスク上に置いて使っていると、マイクやヘッドホンのケーブルを抜き差しする際に本体が動いてしまい、もう片方の手で押さえる必要があります。
しかし、固定されていれば片手でスムーズに抜き差しできるようになります。日々のちょっとした手間を軽減できるのではないかと思っています。
現在もオーディオインターフェイスをデスクシェルフに固定する「ガジェットクランプ」というモジュールがありますが、「Wave XLR Pro」に対応できるようなアップデートも考えているところです。

——最後に、今後のPREDUCTSの展望についてお聞かせください。
安藤:PREDUCTSというブランドを立ち上げて6年になりますが、デスクやデスクシェルフを中心としたモジュールは、ある程度そろってきたと感じています。
今後はデスクという枠にとどまらず、ワークスペース全体をより快適にするようなアイテムを展開していきたいと考えています。
——ありがとうございました!
まとめ
安藤さんが語っていたように、デスクまわりのレイアウトは、誰かに見せるための場所ではない。自己満足だからこそ、究極にこだわれる場所でもある。そういったこだわりを、気軽に、そして自分らしく形にできるのが、PREDUCTSが目指す世界観なのではないだろうか。
私がデスク環境を整え始めたのは約4年半前。もし、もっと前にPREDUCTSに出会っていたら——。そんなことを思わずにはいられないほど、PREDUCTSは「理想のデスク」を自由に作り上げられるプロダクトだった。
また、Elgato製品との親和性の高さも注目ポイント。便利なデバイスが増えるたびに煩雑になりがちなデスクまわりを、デスクシェルフや各種モジュールによってスマートに整えられる。公式サイトには、さまざまなモジュールやデスク天板などが販売されているので、この記事で興味を持った人は、ぜひそちらも訪れてみてほしい。


