【レビュー】モニターライトの定番「ScreenBar」シリーズにProが登場——Haloを超えるのか

モニターの上に設置するだけで手元を明るく照らしてくれるモニターライト。お部屋の雰囲気もなんとなくオシャレになるので導入している人も少なくないはず。というか、導入していない人はぜひ導入してみてほしいレベルで便利。

そんなモニターライトの先駆者ともいえるBenQの「ScreenBar」シリーズ。私は2世代目から3世代目と愛用していたんだけど、今回ご縁があって4代目となるScreenBar Proをご提供いただいたので、前作の比較もかねてレビューしていこう。

ScreenBar Haloとの違い

まずはざっくりと3世代目のScreenBar Haloと、今回レビューをするScreenBar Proの違いを解説しよう。せっかくなので、初代からの流れを振り返ってみると、初代ScreenBarはとにかくシンプル。本体上部に操作ボタンが配置され本体だけで完結するモデルだ。ただ「座ったまま操作するのがちょっと面倒だよね」という声があったのか、2世代目ScreenBar Plusではリモコン部分が独立。デスク上で操作が可能になった。

そして3代目のScreenBar Haloでは、リモコン部分がワイヤレス化。ScreenBar Plusのリモコン部分が有線で取り回しが面倒だったというデメリットを改善し、さらに本体後部にも別途間接照明が付いたことで、オシャレ度が一気に上がった。

そして4世代目となるScreenBar Proはリモコンを排除し、原点回帰しつつ機能を充実させたといった立ち位置のモデルとなっている。

背面の照明やリモコンを排除したかわりに、人感センサーと照度範囲、対応モニターが増加といった感じ。あとはカラバリも増えて価格も抑えられているといった部分が魅力。

操作問題はBenQも課題になっていたのか、リモコンがなくなったのが大きな変化。まあぶっちゃけ一度明るさや色温度は頻繁に変更しないし、リモコンがワイヤレス化されたことで、リモコンに一度手をかざさないと反応しないといったレスポンスの悪さもあってか、リモコンはいらないという結論にいたったんだと思う。

そういった煩わしさを人感センサーを付けたことでより快適にしたのがScreenBar Proって感じで、実際の明るさの違いはこんな感じ。

公表値通り、明かりを照らせる範囲が広くなっていて、デスクの手前や奥までもが見やすくなっている。室内の照明を付けているとそこまで大きな差異は感じられないが、ゲーム中など室内を暗めにしている場合、ちょっと手元のメモや本を見たいって時は、明るさの違いの恩恵を得られる。

モニターライトがあるのとないのとの差は歴然。特に読書や日記などアナログな作業がはかどる。明るさの角度はある程度変えられるので、デスクの手前や奥など任意の場所に明かりを集中させることができるのも◎。

▲一方でデジタル機器の使用には不向き。例えばタブレットなどを見るときにライトが点灯していると、映り込みで画面が見づらくなってしまうことも

めちゃめちゃ安定するようになった新クランプ

ScreenBar Proの真骨頂はなんといっても特許取得した新クランプ。モニターライトはモニター上部のフレームにクランプで固定するというのが定番なんだけど、モニターによってフレームの太さや形状はさまざま。特に湾曲ディスプレーになると、フレームの形が特殊形状になっていて、モニターライトを設置するのが困難になるので、各種メーカーの腕の見せどころとなっている部分でもある。

▲こちらはScreenBar Haloのクランプ部分。フレーム部分にかぶせて載せるタイプで、後方の照明部分のウェイトでバランスを保つようになっている
▲こちらがScreenBar Proのクランプ部分。シリコン素材でグリップ力がアップされているだけでなく、フレームのサイズに応じたさまざまなくぼみがありしっかりフレームに食いつくようになっている
▲クランプの可動域も広くなっているので、超変態フレームでおなじみのAlienwareのQD-OLED ゲーミングモニターAW3423DWFにもこれだけがっつり食らいつく安定感!

より多くのモニターに設置できるようになったのは、まさにProという名にふさわしい改善点だ。

直感的で分かりやすい操作パネル部分

先述したとおり、操作パネルは初代ScreenBarと同じ、本体上部に集約された。変更できるのは輝度と色温度のみなのはシリーズ通して共通だ。

▲変更したいアイコンをタッチして中央の矢印部分で調整する。どれくらいの明るさなのかとか、どれくらいの色温度なのかが中央のバーで確認できるので視覚的にも分かりやすい

あとは部屋の明かりに応じて自動で明るさを調節してくれる自動調光や、設定した明るさや色温度を保存できるお気に入りボタンなどがある。これもScreenBar Haloと同じだ。

ある程度使っていると、基本的に同じ明るさと色温度しか使わなくなるので、リモコンを取っ払ったのはある意味理にかなっているといえる。

人感センサーで点灯消灯を自動化!

ScreenBar Proはシリーズ初の人感センサー対応モデルとなっている。人を感知すると自動で点灯、人がいなくなると約5分後に消灯するという優れものだ。

▲操作パネルの一番左のアイコンをタッチして点灯させれば人感センサーがオンになる

感度は良好で、デスクに近づくとサッと点灯してくれる。消灯の時間が設定できないのは難点だけど、まあ席を外せば勝手に消えてくれるだけで消し忘れ防止になるからいいかなーと。

これも、なくてもいいかなといえる機能なんだけど、実際使ってみると勝手に起動してくれるのは思いのほか便利。やっぱり、何をするにも1ステップ工程がなくなるだけで人って楽に感じるんだよねー。かゆいところに手が届くとはまさにこのこと。

ScreenBar Proは買いか否か

ScreenBar ProとScreenBar Haloはどちらが買いかというところだけど、背面の照明やリモコンを必要としないのであれば、単純に機能がアップデートされたScreenBar Proに軍配が上がる。特に広い範囲が明るくなるのは視力が悪くなる中年ゲーマーにはうれしいポイント。ささいな明るさの違いでも、年を取るとかなり重要になってくるのよね……。

一方で、シルバーカラーはちょっとデザイン面で好みが分かれるところ。クランプの部分とライトの部分、シリコンの部分でそれぞれ色が異なるので、色味に統一感がなくややチープに見えてしまう。特にタッチパネルの部分はツートンカラーになっているので、一番目に止まるところはツライチで同じカラーに統一してほしかったなーというのが正直なところ。

▲白いデスクに統一とかのこだわりがなければ、シックな色で統一されたブラックカラーの方がいいかも

モニターライトの走りともいえるBenQだが、人気なガジェットだけあって他社メーカーからも似たようなものがいくつも発売されている。中には2,000円台とかとんでもなくお買い得な物もあるが、ScreenBar Proは最大17年の耐久性を謳っているだけあってBenQのはLEDの品質がピカイチ。ScreenBar PlusやScreenBar Haloも長年使っているが特に大きな劣化は感じられないのはさすがだ。

LEDは劣化をダイレクトに感じやすく、安物だと白なのに黄ばんだ色になったり、輝度を最大にしているのに暗くなってしまったりする。初期投資は高めになってしまうが、長年使うならばしっかりとした品質の物を選ぼう。

最近なら家電量販店など店頭で実機を確認できる場所も増えてきているので、実機を見てから購入を検討するのもアリだ。