年に一度のゲームの祭典、「東京ゲームショウ 2025」(TGS 2025)が2025年9月25日(木)〜28日(日)に開催された。前半の2日間はビジネスデー、後半の2日間は一般公開日と例年通りの日程で開催されている。
今年は昨年より出展数も増え、ビジネスデーに至っては来場者数が大きく上回る大盛況ぶり。一方で、一般公開日は昨年よりも少ない来場者数が発表されている——なぜなのか。

あとビックリしたのが、駐車場から会場への連絡通路をメディアの人間は利用できなくなっていたこと。なぜか駐車場から大きく迂回して会場の正門に行かなければならなかったのはしんどかった……。連絡通路の先の階段を使えばすぐに行けたのに……。
まあ、それはそうと来場者数が公式に発表されたのでまとめてみた。
昨年の来場者数
ビジネスデー1日目:42,031人
ビジネスデー2日目:45,149人
一般公開日1日目:97,786人
一般公開日2日目:89,773人
今年の来場者数
ビジネスデー1日目:52,352人
ビジネスデー2日目:54,779人
一般公開日1日目:77,415人
一般公開日2日目:78,555人
「東京ゲームショウ」の来場者数はビジネスデー、一般公開日ともにここ数年は右肩上がりを続けていたのにも関わらず、今年は一般公開日の来場者数が大きく下回っている。それでも一般公開日の会場は身動き取れないほどの盛況ぶりなのは変わりないが、注目すべきはビジネスデーの来場者数の異常な増え方に対して、昨年よりも約2万人も減少している一般公開日の来場者数だ。


これは何を意味しているのだろうか。
特別招待日に様変わりした昨今のビジネスデー
毎年のように取材に来ているメディアや報道陣、出版ブースの人が口をそろえているのは「今年のビジネスデーの人の多さは異常」ということだ。以前のビジネスデーといえば、スーツを着た方々が何やら神妙な顔持ちで対談をしていたり、カメラマンや取材班があれやこれやとさまざまなブースを取材している姿が目立っていた。
逆に、各ブースの催し物もビジネスデーは控えめ。場合によっては、ステージイベントは一般公開日だけで、静まりかえったブースもあったくらい。簡単に言うと一般公開日までの余興ようなものだった。

それが今年はまるで一般公開日のように各ブースは魅力的なイベントがもりだくさん。イベントをひと目見ようと人気のブースはファンが押し寄せ、新作ゲームのテストプレーも入場規制がかかるなど、もはやプチ一般公開日のような盛況だ。
こういったイベントがビジネスデーで公開される要因のひとつが、YouTuberをはじめとする配信者やインフルエンサーの発信力が後押ししている。彼らは新聞、テレビ、ラジオ、雑誌といった「オールドメディア」とは異なり、発信の推進力が桁違いだ。なんなら、ライブ配信をしながら各ブースの魅力を伝えているであろう来場者も散見された。
ちなみにインフルエンサーは、招待インフルエンサーと一般インフルエンサーがビジネスデーに入場可能で、一般インフルエンサーは条件付き+有料でビジネスデイ(2日目のみ)入れるそうだ。

もうひとつは招待枠。先述したとおり出展ブースが増えれば関係者も増える。そして各ブースが招待できるチケットの数も増えるのが常。そういった人々もビジネスデーの盛り上げに一躍買っているという状況だ。
そういったビジネスデーにおける来場者の多様性により、一般人が紛れ込んでいるように見えるのが昨今のビジネスデーなのだ。Xを見ていても、こういった変わりゆくビジネスデーの在り方に懸念を抱いている人も少なからずいる。
こういった多様性により発生するのが秩序の乱れ。個人的にめちゃめちゃ気になったのが、歩きスマホをしている来場者だ。百歩譲って一般公開日にそういったマナーを守れない人がいるなら仕方がないが、ビジネスデーと銘打っているのにも関わらず、もはやスマホの画面しか見てないような来場者が非常に多かった。

例えば会場のマップを見るために少しスマホを見るとか、連絡のやりとりで少し画面を見ながら歩くといったレベルなら問題ないが、まるでよけてもらうのが大前提のフォースフィールドを展開しながら突っ込んでくる歩きスマホ星人は邪魔以外の何者でもない。
限られた時間の内でさまざまなブースを取材しなければならない取材班にとって、歩きスマホでノロノロ歩いている人にストレスを感じた人は少なくないはず。
雑な見解だけど、今まで一般公開日に行っていた人たちの一部がビジネスデーに来るようになって来場者数の偏りが発生したんじゃないなかなーとか考えたり——知らんけど。
ガラリと変わったブース内容
これは今年というよりはもうちょっと前から感じていたことなんだけど、「東京ゲームショウ」の雰囲気変わったよねー。それを今年はより改めて感じることになった年でもあったかな。
私が子どもの頃に行っていた「東京ゲームショウ」って、タダで新作のゲームできるぞみたいな感じで行ってたけど、今はそういった小学生みたいな子たちって来てるのかなあ(笑)。
パッと見た感じだと、小学生のような子どもたちはもう「東京ゲームショウ」には来ていない気がする。ちょっぴり悲しい気持ちになりつつも、新しい「東京ゲームショウ」の形としての進化を感じられる。



昨今のゲームショウは「ゲームショー」というよりは「イベントショー」みたいな位置づけになっていて、ターゲット層の年齢も上がっている気がする。



あとは海外メーカーがめっちゃ多かったというイメージ。日本のメーカーをしのぐ勢いだったのは時代の流れを感じるね。今年はSteelSeriesのブースがなかったのもなんか時代の変化を感じたかな。アジア系のデバイスメーカーが増えていたり、Keychronが出典していたのがビックリした。

まとめ
なんかめちゃめちゃ悲観的に聞こえてしまうかもしれないが、個人的には今年の東京ゲームショウはとても面白かったと感じている。最新のゲームに、最新のガジェット、新しい試みでブースを展開している知人との邂逅や、さまざまな同業者との再会など、うれしいことも盛りだくさんだった。

とはいえ、とはいえですよ!
ビジネスデーの在り方については運営はもう少し考えてほしいなと思った。何が正解なのかは私自身も分からないけど、例えばビジネスデーや一般公開日のほかに、招待日みたいなのを作るとか。多様性の棲み分けは必要なんじゃないかと感じた。
まあ、かといって会期日程を多くしたり、1日の入場時間を延長するのは、関係者はもちろん、出展社にとっても大きな負担となるので難しいかもしれない。難しい問題だよね。
実際SNSを見ても、こういった状況だから行くのをやめたとか不満を吐露している人もいるので、これからの運営陣はもっと大変になるんじゃないかなぁ。特に、ビジネスデーで一般人がコスプレしてるなんていうのも話題になっていて、なんだか混沌としてきているのは否めない。まー、あれは定かじゃないしよく分からないからふれないけど。
せめて、歩きスマホはもうちょっと制限してほしい。これはマジで迷惑。なんで歩きスマホで突っ込まれて、なんか不機嫌な顔されて、こっちが謝らなきゃいけんのだよ。もうちょっと動線をよくするだけで、解決できそうなのになぁという場所もあったので、もしかするとレイアウトを変更するだけで大分変わるかもしれないね。
あと、単純に新作ゲームを楽しめるイベントは別であってほしいなぁ。イベント盛りだくさん過ぎて、回りきれないよーー。って「東京ゲームショウ」でこのレベルなんだから、万博とかもっとカオスだったんだろうなぁ。


