【雑記】昔の映画の迫力たるや——黒部の太陽

たまたま見ていたブラタモリで黒部ダムの特集をやっていた。富山県にある黒部峡谷という絶景ポイントにダムやら発電所なんかを建設している場所で、そのルーツとか、こんな秘境の地にどうやってダムなんか作ったの? みたいなことを取り上げていた。

ブラタモリ - NHK
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廃墟好きも高じて、食い入るように見ちゃったんだけど、まあとにかく昔の人の活力たるやすごい。そんな黒部ダム建設を舞台にした映画があるっていうもんだから、夜中になろうと夢中で見た映画が「黒部の太陽」。

映画に大切なのはリアルな没入感だった

「黒部の太陽」は1968年に作られた映画で、ざっくり説明すると巨大な山にダムを建設すべく、自然に立ち向かう的なストーリーなんだけど、とてつもなく没入感のある映画だった。

古い映画だから映像も古くさいし、町並みも古くさいし、今の時代からは考えられない世界ではあるんだけど、妙にリアリティーがあるんだよね。それもそのはずで、一切CGなしの本物だからに尽きる。

すごいクオリティーのCGって、今の技術だとどうがんばってもCGなわけで、とんでもないことが目の前で起こっていても、なんとなく頭の片隅に「CGだから……」っていう気持ちが拭い去れずに映画の世界に入り込めない。

それに比べてCGのない昔の映像は、セットを作るにせよ、すべてがリアル。特にこの映画では、危険なシーンがたくさんあるんだけど、それもすべて本物の現場でやっているんだから驚き。

今見ている映像はドキュメンタリーなんじゃないかって錯覚するくらいにリアルだった。

俳優の演技がレベチ

主人公である岩岡剛は石原裕次郎で、そのほかにもそうそうたる俳優が起用されているんだけど、しっかりと役に染まっている。エキストラみたいなまわりの作業員ですら、本物の現場の人なんじゃないかって思っちゃうほど。

例えば木村拓哉が何かの役をやると、どうしても○○を演じる木村拓哉になってしまい、木村拓哉が演じる○○にはなれないんだよね。木村拓哉にしか見えない。それだけキムタクの存在感がすごいんだろうけど、世界観に没頭したいとなるとなかなか難しい。

怒りの表情とか、悲しげな表情とか、楽しげな表情、とにかく俳優ひとりひとりの演技が自然すぎて、これもまた「黒部の太陽」の世界に没入できる要因になっているんじゃないかなぁ。

あと、最近の映画ってスポンサーの関係で、飲み物だったりお菓子だったり、そういう些細なものまで架空のメーカーのものを作るじゃない。昔の映画やドラマってそういうのがないから楽しいよね。

「あぁ、このお菓子あったね〜」とか「うわっ、このお店懐かしい!」とか「この駅、昔こんなんだったんだ〜」とか、気軽にタイムとラベルできるんだけど、最近のドラマってそういうのが一切ないから、時代を超えた楽しみ方ができない気がする。20年後とか30年後に今の映画やドラマを見ても、その映像に生活の懐かしさは感じられないんだろうなぁ。

3時間越えっていう超大作ではあるんだけど、飽きることなく楽しむことができた映画。Amazon Prime Videoならレンタルで407円なので、ぜひ興味のある人は見てもらいたい。

昔の人の活力を肌で感じることができる作品。そして昔の人に感謝できる作品。